ジャパンフォーラム.comへようこそ! このサイトはどなたにも無料で楽しんでいただけるサイトです。サイトのユーザーインターフェイスは英語か日本語を選択することができます。
このサイトは、日本に住む人たちと、日本以外に住む人たちの間での、文化や言語を通しての交流、友達作りなどを応援するためにスタートされました。
日本映画、ミュージック、アート、ゲームなどのおもちゃ、テレビ、日本食など、日本のポップカルチャーの人気は、世界中でますます高まるばかりです。また、それをきっかけに、日本以外に住む人たちの間では日本、そして日本人への関心がさらに高まっています。日本に住むあなたに、日本や日本文化について質問をしたい、と思っている人が、世界中にたくさんいるのです。また同時に、多くの日本人はヨーロッパやアメリカ、オーストラリア他、世界のさまざまな国への関心を抱いています。
日本国外で日本への興味を抱いている人たち、そして日本国内での諸外国への興味を抱いている人たち…このウェブサイトは、そんな皆さんの交流の場として作られました。お互いの質問に答えあったり、語学の勉強を手伝ったり、その他どんなトピックでも話し合うことができます。
ジャパンフォーラムへは世界中の様々な地域からメンバーが参加していますが、現在、このサイト内でのコミュニケーションは主に英語と日本語で行われています。「日本語以外は苦手」という場合は日本語での投稿も歓迎しますが、英語が少しでもできる場合は、英語での投稿をおすすめします。英語力を伸ばすには、実際に英語を使うことが何よりの近道。それに、このサイトには、あなたの勉強を手伝ってくれる英語のネイティブスピーカーがたくさん参加しているので、このチャンスを逃す手はありません。また、日本人以外で、日本語を学習したいと思っているメンバーもたくさんいます。そういう人たちの日本語学習のお手伝いをして下さる方も大歓迎です。
英語以外でも、ジャパンフォーラムのメンバーの使用言語はフランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語他、多言語に渡ります。現在、フォーラムで主に使われている言語は英語と日本語ですが、どんな言語に興味のある方の参加も歓迎です。何語でも好きな言語で投稿してください。
このフォーラムでは多くの規則を設けてはいませんが、最も大切なことは、ほかのメンバーに対し礼儀正しく接する、という点です。日本についてよく知らない人の中には、日本人のあなたにとって奇妙に思える質問をする人もいるかもしれません。こうした人たちは世界の様々な国に暮らしている、年齢も文化も異なる人たちであり、かつ日本人や日本の国、文化などに強い興味を示していることを思い出して、あなたが彼らの日本への理解を深める架け橋になってください。
このフォーラムは、様々なトピックに関するセクションにより構成されています。現在、進行中のフォーラムを下にリストアップしました。特定の新しいトピックに関するフォーラム開設のリクエストが多くのメンバーから寄せられるごとに、新しいフォーラムが開設されます。新しいトピックに関するフォーラム開設を希望する場合は、ご遠慮なくお申し出ください。下の現在のフォーラムリストのフォーラム名をクリックすれば、そのフォーラムをチェックすることができます。
2007年11月29日木曜日
2007年11月28日水曜日
みんな休暇を取ってしまうということ
◆
◆◆◇◆ なんでも読書 ◆◇◆◆
◆ ◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2007.11.28
Vol.2435
『消えた消防車』
THE FIRE ENGINE THAT DISAPPEARED
マイ・シューヴァル & ペール・ヴァールー
高見浩 訳
出版:角川文庫 1984年
定価:693円(税込)
ISBN4-04-252003-0
▲
▲▲
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼
▼
▼
☆..。
☆★☆..。..。
☆..。
警察小説の傑作、マルティン・ベック警部シリーズも
絶版になって久しく、手に入れるには古書店しかあり
ません。これはちょうど十作ですので、初めの「ロゼ
アンナ」から読むのをお勧めします。本書は第五作目
で、シリーズ中でも私の好きな一作。他にも「唾棄す
べき男」「テロリスト」などの傑作があるのですが、
当初マルティン・ベックの単独行動を描いているよう
な小説だったのが、刑事たちの群像を描くようになっ
た最初の作品ではないかと思われ、その意味でも記念
碑的な作品。
アパートで一人の男が死んでいた。自殺であることは
明白だったのだが、電話のそばのメモ用紙に「マルテ
ィン・ベック」となぜか書かれていた。ラーソン警部
が監視をしていた古いアパートが突然爆発炎上した。
ラーソンは英雄的な救助活動をしたのだが、当の見張
りの対象だった男マルムは死んでしまった。
マルムは車泥棒の疑いで逮捕されたものの、一時釈放
され、共犯と見られる男が訪れるのを警察は見張って
いたのだった。しかし、マルムは爆発が起こる前にす
でに死んでいたのが突き止められ、さらにマルムのベ
ッドに爆薬が仕掛けられてもいた。アパートに出入り
したものの中に怪しげな人物はいない。迷宮入りする
かと思われた事件だが、その後遠く離れた町マルメで、
海岸に沈められた車の中から死体が発見され・・・・
第三作から登場するラーソン警部が大活躍するプロロ
ーグ。主人公のベックはどうやら家庭が面白くないよ
うで、十七歳の娘から「どうして家を出ないの?」と
言われたりしています。なるべく家に帰らないように
している辺りに、仕事一辺倒の刑事稼業ゆえの家庭崩
壊の影が忍び寄ってきている。相棒のコルべり警部の
幸せな新婚生活とじつに対照的。
ここでは独特の行動で読者に強烈な印象を残す、メラ
ンデル警部の家庭生活も出てきて、どことなくおかし
味を感じずにはいられません。そのほか、ラーソンの
優雅な独身生活、ルン警部の息子の「消えた消防車」
などなど、それぞれの刑事の家庭が描かれているのも
大特徴。
「それはどう見ても、きちんとした死に様にはほど遠
かった」
『あの男が関係していたのは自動車泥棒だった』
「あらゆる証拠から推して、彼の部屋が出火点だった
ことは確かなのに、彼がそれに気づいて逃げだそうと
した形跡はまるで見当たらない」
『どうも気に入らんな、この火事は』
自動車泥棒を追うという、意外に地味なストーリーな
がら、その当の犯人がいっこうに捕まりません。そう
こうしているうちにみんな死んでしまう。そこで登場
するのが、マルメ警察のモーンソン警部。以前にも登
場し、主役を食うほどの存在感のモーンソン。ここで
も名刑事ぶりを派手に披露しています。なんと言って
も、実際の事件の「消えた消防車」とおもちゃの「消
えた消防車」がダブっているのが愉快。
再読した本書で私が今回強烈に印象付けられたのが、
みんな休暇を取ってしまうということ。事件の渦中だ
ろうがなんだろうが、主人公のベックもお休みだけは
しっかり取るんですね。モーンソンなんかはそれこそ
事件の鍵を握っているのに、一ヶ月もギリシャ旅行を
してしまう。事件となれば不眠不休の日本の警察小説
とこの辺りが全然違います。推理ファンなら必読です
し、大人のユーモアがしみじみ味わえますし、一種の
社会派小説としても読めます。二度読んでも大満足。
3時間45分
飼い主に訓練学校行けと言う
評価 ★★★★★
◆◆◇◆ なんでも読書 ◆◇◆◆
◆ ◆
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2007.11.28
Vol.2435
『消えた消防車』
THE FIRE ENGINE THAT DISAPPEARED
マイ・シューヴァル & ペール・ヴァールー
高見浩 訳
出版:角川文庫 1984年
定価:693円(税込)
ISBN4-04-252003-0
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☆..。
☆★☆..。..。
☆..。
警察小説の傑作、マルティン・ベック警部シリーズも
絶版になって久しく、手に入れるには古書店しかあり
ません。これはちょうど十作ですので、初めの「ロゼ
アンナ」から読むのをお勧めします。本書は第五作目
で、シリーズ中でも私の好きな一作。他にも「唾棄す
べき男」「テロリスト」などの傑作があるのですが、
当初マルティン・ベックの単独行動を描いているよう
な小説だったのが、刑事たちの群像を描くようになっ
た最初の作品ではないかと思われ、その意味でも記念
碑的な作品。
アパートで一人の男が死んでいた。自殺であることは
明白だったのだが、電話のそばのメモ用紙に「マルテ
ィン・ベック」となぜか書かれていた。ラーソン警部
が監視をしていた古いアパートが突然爆発炎上した。
ラーソンは英雄的な救助活動をしたのだが、当の見張
りの対象だった男マルムは死んでしまった。
マルムは車泥棒の疑いで逮捕されたものの、一時釈放
され、共犯と見られる男が訪れるのを警察は見張って
いたのだった。しかし、マルムは爆発が起こる前にす
でに死んでいたのが突き止められ、さらにマルムのベ
ッドに爆薬が仕掛けられてもいた。アパートに出入り
したものの中に怪しげな人物はいない。迷宮入りする
かと思われた事件だが、その後遠く離れた町マルメで、
海岸に沈められた車の中から死体が発見され・・・・
第三作から登場するラーソン警部が大活躍するプロロ
ーグ。主人公のベックはどうやら家庭が面白くないよ
うで、十七歳の娘から「どうして家を出ないの?」と
言われたりしています。なるべく家に帰らないように
している辺りに、仕事一辺倒の刑事稼業ゆえの家庭崩
壊の影が忍び寄ってきている。相棒のコルべり警部の
幸せな新婚生活とじつに対照的。
ここでは独特の行動で読者に強烈な印象を残す、メラ
ンデル警部の家庭生活も出てきて、どことなくおかし
味を感じずにはいられません。そのほか、ラーソンの
優雅な独身生活、ルン警部の息子の「消えた消防車」
などなど、それぞれの刑事の家庭が描かれているのも
大特徴。
「それはどう見ても、きちんとした死に様にはほど遠
かった」
『あの男が関係していたのは自動車泥棒だった』
「あらゆる証拠から推して、彼の部屋が出火点だった
ことは確かなのに、彼がそれに気づいて逃げだそうと
した形跡はまるで見当たらない」
『どうも気に入らんな、この火事は』
自動車泥棒を追うという、意外に地味なストーリーな
がら、その当の犯人がいっこうに捕まりません。そう
こうしているうちにみんな死んでしまう。そこで登場
するのが、マルメ警察のモーンソン警部。以前にも登
場し、主役を食うほどの存在感のモーンソン。ここで
も名刑事ぶりを派手に披露しています。なんと言って
も、実際の事件の「消えた消防車」とおもちゃの「消
えた消防車」がダブっているのが愉快。
再読した本書で私が今回強烈に印象付けられたのが、
みんな休暇を取ってしまうということ。事件の渦中だ
ろうがなんだろうが、主人公のベックもお休みだけは
しっかり取るんですね。モーンソンなんかはそれこそ
事件の鍵を握っているのに、一ヶ月もギリシャ旅行を
してしまう。事件となれば不眠不休の日本の警察小説
とこの辺りが全然違います。推理ファンなら必読です
し、大人のユーモアがしみじみ味わえますし、一種の
社会派小説としても読めます。二度読んでも大満足。
3時間45分
飼い主に訓練学校行けと言う
評価 ★★★★★
2007年11月26日月曜日
SEICHOU toha ? BUNGOU ka?
2007.11.25
Vol.2432
『文豪』
松本 清張(まつもと せいちょう)
出版:文春文庫 2000年
定価:590円(税込)
ISBN4-16-710687-6
▲
▲▲
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼
▼
▼
☆..。
☆★☆..。..。
☆..。
ご本人が「文豪」と呼ばれるかどうかは知りませんが、
案外、文豪という呼び名そのものが嫌いなような、松
本清張。権威にことごとく反発していたような人生で
したからね。本書は、その松本清張が、明治の文豪た
ちについて描くという小説。とは言っても、その題名
のとおり、というのは最初の「行者神髄」だけでしょ
うか。この作品では坪内逍遥を描き、「葉花星宿」で
は尾崎紅葉と泉鏡花の師弟関係、「正太夫の舌」は斎
藤緑雨を描きます。
青少年向けの逍遥伝を出版社から依頼された「わたし」
は、伊豆にある逍遥の家を訪ねてみた。今は、資料館
のようになっている。そこでわたしは、奇妙な男に出
会った。逍遥の人生には躁と欝が繰り返して現れると
言い、その原因には妻センがあると言うのだった。男
の態度に苦々しいものを感じつつ、わたしはその男の
話に引きこまれた・・・・・
「行者神髄」
尾崎紅葉は明治三十六年に東京帝国大学医学部附属病
院へ入院した。病名は知らされなかったが胃がんだっ
た。紅葉は退院して家で養生することにしたのだが、
すぐにしたことは、鏡花の女性問題を片付けることだ
った。鏡花は神楽坂の芸者桃太郎と同棲していた。病
床からの叱責にもかかわらず、鏡花は桃太郎と別れる
のを拒んだ・・・・・
「葉花星宿」
坪内逍遥の書いたものってのは、私は読んだことがあ
りません。今後も読む機会はなかろうと思われます。
関心もありません。同時代の二葉亭四迷は「浮雲」く
らいは読みましたが。写真で見ると、まさに謹厳実直
という坪内逍遥。今ではほとんど省みられることはな
い文学者。近代文学研究の分野では研究の対象になる
のかもしれません。
全351ページのうち、208ページを占める「行者
神髄」。小説の技巧としても、冒頭から謎の男が登場
するという展開には、いかにも松本清張らしさが出て
います。清張にはわりとあるパターンと知りつつも、
つい惹きつけられてしまう。文中の「わたし」にそれ
ほど動きはなく、描かれているのは逍遥のエピソード
だけ。
『失礼ですが、あんたは逍遥のことは書籍の上でしか
ご存じないようですな』
『ほんとうの対手は山田美妙斎だったのです』
「いったい、あの男は何者だろうか」
「この秘密はだれにも分っていないと逍遥は思いこん
でいたのであろう」
逍遥の妻の秘密。ここに書かれていることが実際のこ
とであるとしても、なんだかこれでは逍遥の妻が少々
気の毒な気がします。ここまで悪く言われるほどのこ
とはないかと私は思う。それより逍遥自身の性格に問
題があるのではと疑えばきりがない。
紅葉と鏡花の関係は、後に鏡花が書いた「婦系図」で
よく知られるようになりました。「真砂町の先生」と
いうのが尾崎紅葉なのですね。「切れるの別れるのッ
て、そんな事は芸者の時に云うものよ」という名セリ
フで有名。そのことがさらに詳しく述べられています。
「正太夫の舌」は斎藤緑雨のことですが、緑雨は文豪
ではないでしょうが、樋口一葉との関係で出てくる名
前というくらいの認識。
「行者神髄」は一読の価値あり。
2時間45分
同姓で古い方と呼ばれても
評価 ★★★★
Vol.2432
『文豪』
松本 清張(まつもと せいちょう)
出版:文春文庫 2000年
定価:590円(税込)
ISBN4-16-710687-6
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☆..。
☆★☆..。..。
☆..。
ご本人が「文豪」と呼ばれるかどうかは知りませんが、
案外、文豪という呼び名そのものが嫌いなような、松
本清張。権威にことごとく反発していたような人生で
したからね。本書は、その松本清張が、明治の文豪た
ちについて描くという小説。とは言っても、その題名
のとおり、というのは最初の「行者神髄」だけでしょ
うか。この作品では坪内逍遥を描き、「葉花星宿」で
は尾崎紅葉と泉鏡花の師弟関係、「正太夫の舌」は斎
藤緑雨を描きます。
青少年向けの逍遥伝を出版社から依頼された「わたし」
は、伊豆にある逍遥の家を訪ねてみた。今は、資料館
のようになっている。そこでわたしは、奇妙な男に出
会った。逍遥の人生には躁と欝が繰り返して現れると
言い、その原因には妻センがあると言うのだった。男
の態度に苦々しいものを感じつつ、わたしはその男の
話に引きこまれた・・・・・
「行者神髄」
尾崎紅葉は明治三十六年に東京帝国大学医学部附属病
院へ入院した。病名は知らされなかったが胃がんだっ
た。紅葉は退院して家で養生することにしたのだが、
すぐにしたことは、鏡花の女性問題を片付けることだ
った。鏡花は神楽坂の芸者桃太郎と同棲していた。病
床からの叱責にもかかわらず、鏡花は桃太郎と別れる
のを拒んだ・・・・・
「葉花星宿」
坪内逍遥の書いたものってのは、私は読んだことがあ
りません。今後も読む機会はなかろうと思われます。
関心もありません。同時代の二葉亭四迷は「浮雲」く
らいは読みましたが。写真で見ると、まさに謹厳実直
という坪内逍遥。今ではほとんど省みられることはな
い文学者。近代文学研究の分野では研究の対象になる
のかもしれません。
全351ページのうち、208ページを占める「行者
神髄」。小説の技巧としても、冒頭から謎の男が登場
するという展開には、いかにも松本清張らしさが出て
います。清張にはわりとあるパターンと知りつつも、
つい惹きつけられてしまう。文中の「わたし」にそれ
ほど動きはなく、描かれているのは逍遥のエピソード
だけ。
『失礼ですが、あんたは逍遥のことは書籍の上でしか
ご存じないようですな』
『ほんとうの対手は山田美妙斎だったのです』
「いったい、あの男は何者だろうか」
「この秘密はだれにも分っていないと逍遥は思いこん
でいたのであろう」
逍遥の妻の秘密。ここに書かれていることが実際のこ
とであるとしても、なんだかこれでは逍遥の妻が少々
気の毒な気がします。ここまで悪く言われるほどのこ
とはないかと私は思う。それより逍遥自身の性格に問
題があるのではと疑えばきりがない。
紅葉と鏡花の関係は、後に鏡花が書いた「婦系図」で
よく知られるようになりました。「真砂町の先生」と
いうのが尾崎紅葉なのですね。「切れるの別れるのッ
て、そんな事は芸者の時に云うものよ」という名セリ
フで有名。そのことがさらに詳しく述べられています。
「正太夫の舌」は斎藤緑雨のことですが、緑雨は文豪
ではないでしょうが、樋口一葉との関係で出てくる名
前というくらいの認識。
「行者神髄」は一読の価値あり。
2時間45分
同姓で古い方と呼ばれても
評価 ★★★★
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